院長日記
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院長日記
2008/11/15 フェレットによくみられる病気

 今回はフェレットによくみられる病気について簡単に説明したいと思います。

内分泌疾患
 内分泌疾患(ホルモンの異常)はフェレットではよくみられます。早期に避妊手術や去勢手術をしてしまうことや、遺伝的な要素が原因として考えられています。内分泌疾患にはいくつかありますが、なかでも下記の3つが代表的です。

副腎皮質機能亢進症
副腎が腫瘍化して起こる病気です。水をたくさん飲むようになり、尾から全身へと脱毛が広がっていきます。

・膵臓腫瘍(インスリノーマ)
高齢のフェレットによく見られます。膵臓のインスリンというホルモンを作る細胞腫瘍化した結果、インスリンが過剰に分泌されるため、低血糖によるふらつきがみられます。

・高エストロゲン症
メスのフェレットの発情は早春に始まり、交尾しなければ6ヶ月間もの間続いてしまいます。その間、エストロゲンというホルモンが出続けるため、エストロゲンの作用により重度の貧血を引き起こします。したがって、子供を産ませる目的のないフェレットは避妊手術をする必要があります。


異物の誤飲
 遊び好きで陽気なフェレットは遊びながらいろいろなものを食べてしまいます。フェレットの腸は細いのですぐに異物が詰まってしまい、腸閉塞という危険な状態になります。
 

尿石症
 フェレットには膀胱結石や尿道結石といった尿石症が非常に多く見られます。不適切なフード(植物性タンパク質を含むなど)を給餌している場合に多くみられるので、フェレット専用のフードを与えることが重要です。



フェレット


2008/11/13 疥癬ってなに?

ヒゼンダニ 疥癬(症)とは、ヒゼンダニというダニの仲間が皮膚に寄生して起こる皮膚炎のことで、ヒトにも感染する人獣共通感染症です。ヒトが感染した動物に密接に接触すると腕や胸、お腹などに痒みを伴う発疹を呈する事があります。もちろん、疥癬になったペットは激しく痒がり、出血や二次的な細菌感染、脱毛などがみられます。
 疥癬は犬や猫だけでなくウサギやフェレットなどにもみられます。疥癬は種類によって寄生しやすい動物が異なるので、ペットの疥癬がヒトに感染しても長くは生きられません。したがって、ヒトがペットの疥癬にかかっても、ペットの疥癬を治療することでヒトも治ります。

症状
 顔や耳、四肢などに発疹(ブツブツ)ができて皮膚があれ、フケやかさぶた、脱毛がみられるようになります。さらに激しい痒みから患部を掻くことで傷ができ、そこから化膿することもあります。犬では胸腹部や脚から、猫では耳や目の周囲から全身に広がる傾向があります。

治療
 疥癬と診断された場合には、抗疥癬薬の投与や殺ダニ剤の薬浴により治療します。

注意点
 疥癬は接触によって簡単に感染するため、複数のペットを飼っている場合、一頭で疥癬がみられれば、他のペットも疥癬にかかっている場合が多いので注意が必要です。


2008/11/13 異物の誤飲 (胃or腸内の異物)

異物を飲み込んでしまう事故は本当に多いです。

誤って飲み込んだ瞬間を目撃していればいいのですが、知らないうちに飲み込んでいて腸閉塞に・・・なんてことが多いのも事実です。

症状は飲み込んだものによって異なりますが、異物による胃や腸の粘膜への刺激や通過障害のため、食欲減退、嘔吐、脱水などがみられます。逆に、このような症状がみられたために来院し、レントゲン検査などで異物がみつかることもしばしばです。

誤って飲み込みやすい代表的なものとして、おもちゃ、靴下、タオル、ボタン・針などの日用品、ビニール、サランラップ、石などがあります。

薬で嘔吐させても異物が出てこない場合には、胃や腸を切開して異物を摘出しなければなりません。

いつもと違ってなんか変だな!って感じたら、出来るだけ早く来院されることをおすすめいたします。


2008/11/13 肥満は万病の元!
 最近ではイヌやネコの約3割が肥満とも言われています。ヒトと同様にペットにとっても肥満は万病の元。心臓や内臓に負担がかかり体にさまざまな悪影響を与えます。また、肥満の動物は重い体重を支え続けるために肘や膝の変形性関節症や椎間板ヘルニアになりやすい、皮膚病になりやすい、呼吸器にも負担がかかるので呼吸疾患が重くなりやすい、脂肪肝や肝硬変になりやすいなど病気にかかる危険性が非常に高くなります。「少し太ったな?」と感じたら、早めの対策が必要です。
 
肥満の原因
 なぜ肥満になるのでしょうか?ずばり、食べ過ぎがほとんどです。「欲しがるから」「喜ぶから」という理由で、通常の食餌以外にジャーキーやおやつを与えてしまうことが最大の問題です。さらに、ヒトと比べて体重が軽いために、体重の変化も見落としがちになります。例えば、300g体重が増えれば3kgのペットにとっては、10%も太っているのです。50kgのヒトでなんと5kgも太ったことになります。
確かにかわいいペットにおねだりをされれば、あげたくなってしまうはわかります。ただし、ほんの少しだからとの行為が大切なペットの寿命を縮めていることを忘れてはいけません。
 
肥満がもたらす主な病気
 肥満自体が立派な病気である上、様々な疾患や体の機能低下を引き起こします。コロコロしてかわいそうではなく、肥満は恐ろしいことをよく認識しましょう。
心疾患・・・肥大した全身に血液をために心臓に負担がかかります。
肝機能の低下・・・脂肪が肝臓に蓄積されるために、脂肪肝になり肝機能が低下します。
消化機能の低下・・・腹腔内に脂肪がつくことによって、腸の働きが鈍くなり便秘ぎみになります。
 関節疾患・・・肘、膝、股関節などに負担が大きくなることにより関節炎を引き起こしたり、椎間板ヘルニアになることもあります。
  皮膚病・・・抵抗力が低下することにより皮膚病にかかりやすくなります。
免疫力の低下・・・抵抗力の低下により腫瘍やガンになりやすくなります。
 
肥満度チェック
 それではあなたのペットが肥満かどうかをチェックしてみましょう。ヒトであれば計算式により理想の体重を求めることも簡単にできますが、イヌやネコでは、品種、家系、性別によって体型が異なるため、理想体重を求めることが困難です。そこでBCS(ボディー・コンディション・スコア)で評価することになります。BCSのポイントは肋骨と腰で、真上と横から見て5段階のどこに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

 

肥満予防のポイント

 ・成長期の食事
仔犬や仔猫は成長するために多くのカロリーを必要としますが、成長が終われば自然に食事量が減ってきます。8ヶ月〜12ヶ月齢の頃に食が細くなるのはそのためです。しかし、その時期に食事を与えすぎると脂肪細胞の数が増えてしまい、大人になったときにそれほど量を与えていないのに体重が減らなくなってしまいます。
 ・年齢による食事
基礎代謝が衰える1歳過ぎから既に太りやすくなります。1歳だからまだまだ大丈夫と思っていても、中年太りは始まりますので注意が必要です。
 ・避妊・去勢後の食事
避妊・去勢後は男性ホルモンや女性ホルモンの影響がなくなる分、繁殖とそれに付随した行動のために費やしていたエネルギーの消費も減ります。そのため、今までと同じ所食事量ではカロリーオーバーとなります。
 
太ってしまったら?
 ヒトでは運動をして痩せる方法もよくとられますが、ペットの場合は無理に運動を行うと体に負担がかかり、心不全や椎間板ヘルニアなどの病気にかかる危険性があるために止めましょう。やはり、ダイエットが一番です。食事内容を変えないのであれば量を減らし、1日に3回〜6回に分けて与えましょう。また、ダイエット専用のフードを取り入れれば、低カロリーのために食事量を減らさずに済み、ある程度の満腹感を保つことができるために効果的です。低カロリーフードといってもいろいろありますので、獣医師に相談してから使用することをお勧めします。
 
 
おわりに
 家族全員でよく話し合ってからダイエットは始めてください。「ちょっとだけだから」「おねだりされたら」などと言って家族全員がおやつを与えていたらダイエットの意味がありません。あなたのかわいいペットのためにも家族全員で協力して、ダイエットに取り組むようにしましょう。
 
 

2008/11/13 熱射病

熱射病にご用心!

夏になるとテレビや新聞でも熱射病被害の報道が流れていると思いますが、これは何も人だけの症状ではありません。そもそも犬は暑さに弱い動物です。人は体温が上昇したとき、汗をかくことにより体温を下げることができますが、犬は汗腺がないために口をあけて空気の出し入れをすることで体温を調整するしかありません。そのために温度が高くなる車の中や直射日光を浴び続けたりすると熱射病にかかってしまいます。これから本格的に暑くなってきます。あなたの大切なペットを熱射病から守るためにも、十分気をつけてあげてください。

 

熱射病とは?

体温が急激に上昇してしまい、体温調節に支障をきたして起こる病気です。体温が上昇すると呼吸数が増えますが、そのときに肺や心臓の機能が対応できず体温が上昇し続けることによって起こります。犬種ではパグやペキニーズ、ブルドッグ、シーズーなどの短頭種、肥満犬は特に注意が必要です。短頭種は体の構造上頭部が短く、気道の中の空気が少ないため体温を下げる効率が悪い事が原因となっています。また、十分な体力が備わっていない仔犬や体温調整機能が衰えている老犬も犬種にかかわらず注意をしてあげてください。

 

症状

高体温 浅速呼吸 流涎 粘膜の紅色化 結膜の充血 虚脱 呼吸困難 麻痺

初期症状は、ハアーハアーゼーゼーと激しいあえぎ呼吸とそれにともなう大量のよだれです。また、症状が重篤になると結膜の充血、虚脱、呼吸困難となり、更に体温が上昇し続けると痙攣を引き起こし、体温が低下、心音が弱まり、呼吸不全となります。最後には昏睡状態となり著しい肺充血をへて死に至ります。 治療方法熱射病にかかったなと思ったら、まず応急処置を施してから病院に連れて行きましょう。熱射病の場合、早期の治療が大切です。あわてて病院に向かう前に必ず応急処置をしてあげてください。まずは風通しの良い場所(日陰)で休ませましょう。次に水を入れた浴槽につけたり、水にぬらしたタオルを体にかけたりして体温を下げる処置をしてあげてください。そのとき、水を欲しがるようであればどんどん水を飲ませてあげてください。

 

予防方法

直射日光や高温多湿の場所は避け、風通しの良い涼しい環境を用意してあげましょう                                                   

気密性の高いマンションなどは、想像以上に部屋の温度が上昇します。ひとりでお留守番をさせる場合は、エアコンをつけるなどして適温を保つようにしましょう。また、いつでも水が飲めるように用意してあげてください。                            

夏の散歩は涼しい時間帯に連れて行きましょう

アスファルト道路の散歩は特に注意が必要です。陽射しに熱せられたアスファルトは50℃近くになっています。こんなところを歩いたら肉球をやけどしてしまいます。またアスファルトは熱を放出しにくいために夕方になっても熱が下がりません。夏の散歩は、早朝や夕方の遅い時間に連れて行くようにしましょう                                                   

車の中に置き去りにする事は止めましょう                                            

夏の車中の温度はあっという間に50℃位に上昇します。窓を開けていても日陰でも安心できません。ちょっとだからと車の中に置き去りにする事は絶対に止めましょう。

 

最後に・・・

熱射病は油断をすると死に至ることもありますが、飼い主さんのちょっとした注意で防ぐことができます。当院では高濃度酸素集中治療室を完備し、ワンちゃん・ネコちゃんの熱射病の治療にあたっております。あなたのかわいいペットのためにも以上のことを守って、これからのシーズンを快適に過ごせるように注意してあげましょう。


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